スイムレーン図：スイムレーン図とは何か、どのように使うのか

著者：リアン・アームストロング

図解は、ブレーンストーミング、計画作成、プロセス分析、プロジェクト管理などの際に、チームをまとめ協働を向上させるのに最適な方法です。

特にスイムレーン図は、異なるアイディアのつながりを示す優れた方法で、次の個人またはグループワークの課題を効率化してくれるかもしれません。

>>参考資料・マインドマップソフトで職場の生産性を向上させる３つの方法とは

スイムレーン図とは

最も基本的なスイムレーン図の定義は、プロセスの最初から最後までの流れをマッピングするのに優れたビジュアルツールということです。

基本的には部門横断的なフローチャートでありスイムレーン図では、特定の作業を行うために必要な個々のステップを詳細に分類します。

• 何をしなければならないか
• 誰が関与するのか
• 中途目標と最終目標をどのように達成するか

しかし、スイムレーン(名前の通り)が他のフローチャートと異なるのは、様々なタスクや目標を横並びの経路やレーンに配置している点である。

これにより、社員や部門の異なる責任、あるいは異なるサブプロセスを分離し、同時に表示することができます。

スイムレーン図の使い方

自分の考えや行動を明確にするためには、視覚的な図に勝るものはありません。プロセスを紙に書き出すことで、以下のことが可能になります。

• チームの意識を集中させる
• 障害を発見しやすくなる
• 計画を具体化し、意思決定がなされ、全体的な結果が向上する

スイムレーン図は、ワークフローを段階的に説明するのに適したツールで、個人でも業務でもスイムレーン図を使うときには結果を改善するのに適していること気に留めておいてください。

例えば、スイムレーン図は、以下のような場合に便利です。

• 責任の明確化：他のフローチャートに比べて、各部門が何をするのか、誰が責任を負うのかを明確にすることができるため、プロセスの遅れやボトルネックをより早く解決するのに適しています。
• 問題のトラブルシューティング：複数のスイムレーンを使用することで、どこに問題があるのか、何が原因なのかを簡単に特定することができます。例えば、コミュニケーションの障害、ワークフローのギャップ、タスクの重複などを発見し、それらを修正することでプロセスをより効果的にすることができます。
• 効率性の向上：様々なデータ要素を特定のカテゴリーに分類し、それらがどのように機能するかを示すことで、プロセスの効率性や改善点をより明確にすることができます。

スイムレーン図は、異なるシステムや計画、仕事の構造の中で何が起こっているかを視覚化し、比較するのにも適しています。

例えば、次のようなことを対比して評価することができます。

• 競合分析の一環として、他の企業や市場が何をしようとしているか
• 投資を検討している様々なマーケティングチャネルや方法論
• 現在考えている新製品や改良品のアイデアのデザインの違い

また、会社、部署、チームの変革マネジメントのために、スイムレーン図を使ってパフォーマンスの前後を確認することもできるでしょう。

これらの使用例を詳しく調べる前にスイムレーン図を自分でどれだけ簡単に作成できるかを見てみましょう。

スイムレーン図の作成方法

一般的なマップと同じように、スイムレーン図も紙やホワイトボード、あるいはパワーポイント、ワード、エクセルなどのプログラムで描くことができます。しかし、MindManagerのようなデジタルダイヤグラム作成ツールにははるかに多様性があります。

まず、使いやすいスイムレーン図のテンプレートは、複数のユーザーが同じドラッグ＆ドロップ式のインタラクティブなマップの中でリアルタイムに作業することができます。また、他のチャートやダイアグラム、外部ソースから知識やデータを集めてつなげることもできます。

いずれの方法であっても、ここでは4つの簡単なステップでスイムレーン図を作成する方法をご紹介します。

• 手順1:図の中で列やレーンが必要な領域を分類し、ラベルを付ける。
• 手順2: スタート地点を明確にし、各スイムレーンの最上部（または一方の端）に適切なラベルを付けたアイテムまたはノードを作成します。
• 手順3:各レーンに沿って、プロセスの最後まで個々のステップを追加し、それぞれがワークフローの観点から何を表しているのかを説明します。これらのステップは、同じレーン内で連続していても、他のレーンに交差していてもかまいません。
• 手順4: 各ステップを線や矢印でつなぎ、イベントの連鎖や情報の伝達がプロセスの中でどちらに流れるかを明確に示します。

これで完成です。

それでは、簡単なスイムレーン図の例を見てみましょう。

スイムレーン図の例

スイムレーンは、異なる部門にまたがる出来事や役割を「見える化」するために使われることが多いので、製品の品質問題のトラブルシューティングや修正に使えるスイムレーン図のテンプレート例を作成しました。

例えば、野球のバットを製造・販売している会社で、最近、利益が落ち込んでいるとします。これは、営業やマーケティングの問題かもしれません。しかし、あなたはトラブルシューティングを始めるために、購買部門と生産部門の役割を明確にしたスイムレーン図を作成することにしました。

完成した図では、購買と生産が別々のレーンになっています。

購買の主な手順は以下の通りです。

原材料の必要性の確認→ RFQ（見積依頼書）の作成 →価格と条件の交渉→PO（発注書）の発行→サプライヤーの販売注文の承認

主な生産手順は以下の通りです。

原材料の在庫管理 → 生産関連商品の納品→ 製造工程の管理 → 完成品の在庫管理

これらのレーン内の方向に加えてスイムレーン図にはレーンをまたいだ接続も含まれます。

• 材料所要の把握 ← 材料在庫の維持
• 販売注文の承認→商品の引き渡し

購買部と生産部がミーティングを行い、まずこの2つのつながりを探ることで、大きな発見があります。

前回、生産部が購買部に原材料（バットの材料）の確保を依頼したときのことです。

• いつものアッシュ材のサプライヤーがその要求に応えられなかった。
• 購買部が複数の業者にRFQを発行した
• カエデ材のサプライヤーが、最も早く、最も費用対効果の高い選択肢だった。

アッシュ材とカエデ材はどちらも広葉樹であるため、購買部は販売取引をOKし、製造部は出荷を受け入れ、新しい野球バットのロットがすぐにラインから出荷されました。

しかし、どちらの部門も気づいていなかったのは、カエデ材のバットはアッシュ材のバットよりも壊れやすいため、最近、顧客が製品を返品しているということでした。

幸いなことに、スイムレーン図のおかげで、問題を特定し、部門間の要件を明確にし、今後この品質問題が再発するのを防ぐことができました。

スイムレーン図の使用例

見える化は、チームが問題、機会、優先順位、目標を特定し、理解するための強力な手段です。スイムレーン図は、非常に視覚的な計画、分析、および改善ツールとして、複数の用途に使用できます。

例えば、次のようなことに役立ちます。

• 既存のワークフローを最適化するための新しいアイディアの統合
• 設計しなければならないプロセスや製品の要件や目的の定義
• 代替手順の検討と評価

上記のスイムレーン図の例は、このツールがあなたのチームのプロセスをどのように改善するかについてのアイディアを与えてくれることを願っています。しかし、創造力を掻き立てるために、もう少しスイムレーン図の使用例をご紹介しましょう。

経理部門のコストを削減したいA社

この会社は、スイムレーン図を使って、簿記のサブプロセス（売掛金、買掛金、集金、給与計算）をレイアウトし、特定のタスクを自動化できる3つの重要な領域を特定しました。

これらの分野に専用の技術ツールを導入することで、最終的に週に6時間の手作業を削減し、年間6,000ドルのコスト削減を実現しました。

カスタマーサービスの成果を向上させたいB社

カスタマーサービス担当者とのミーティングの結果、同社の担当者は経験豊富で良心的ではあるものの、顧客の問題に対処する方法が大きく異なることが判明した。スイムレーン図を使って、顧客解決プロセスを標準化するためのいくつかのデザインを比較し、最も有望な一連のステップに決定し、それを文書化して、実行に移した。

顧客満足度調査やネットプロモータースコアを見ると、顧客の問題解決プロセスの標準化が結果にプラスの影響を与えていることがすぐにわかります。

営業プロセスをより効率的にしたいC社

営業担当者の生産性を向上させたいと考えた同社は、シンプルなフローチャートを使って営業プロセスを詳細に検討した。しかし、決定的な情報は得られなかったため、次にスイムレーン図を使って、マーケティング部門と営業部門がどのように連携しているかを確認したところ、両方の部門が新規リードの獲得に責任を負っていることに気がついた。

この会社は、営業部門にこの冗長なステップを営業サイクルから削除するようにアドバイスし、CRMデータから、次の2四半期で生産性が向上したことを明らかにした。

このようなハイレベルな使用例に加えて、MindManagerの直感的なスイムレーン図は、会議の効率化や日々のワークフローの効率化など、小規模または個人的な目的でも活用できることを忘れてはなりません。

ダウンロード可能なスイムレーン図のMindManagerテンプレート

下の画像をクリックすると、MindManagerを使って作成された水平・垂直方向のスイムレーン図テンプレートにアクセスできます。ブラウザウィンドウの左下にある[メニュー]をクリックし、[ダウンロード]をクリックすると、テンプレートのコピーが取得できます。テンプレートをMindManagerで開くと、作業を開始できます。

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この記事は、Swim lane diagrams: what they are and how to use them | APRIL 20, 2021 を翻訳したものです。