マインドマッピングソフトウェアに関する情報を提供するブログ(The MindMapping Softweablog)から2010年の最新のユーザ調査レポートが公開されました。
MindMapping Software User Survey March 2010
2006年(4年前)にも同様の調査が行われており、随所にこの4年間の状況変化を示唆する結果が示されています。調査結果は、すべてグラフによって表現されていますので、英語が苦手な方でも十分概要を把握できると思います。
エグゼプティブサマリーによれば、マッピングソフトウェアによる生産性の向上率は10-20%が最も多く、ソフトウェア活用の最大の恩恵は「思考の明快さ」に加えて、「情報負荷の制御」、「関係性の視覚化」などが指摘され、80%の人たちがビジネス活動にとって(MicrosoftのOfficeツールに次ぎ)必要不可欠なツールと感じているようです。
その一方では、まだ左脳型の線形思考派による認識不足や理解不足がマッピングソフトウェアの幅広い利用や展開を阻む要因となっており、このあたりが今後の課題となるであろうとの見解を示しています。
今日は、どのような調査結果が本レポートで公開されているのかについて簡単に概略(エキス)をご紹介しておきましょう。
1.どのくらいに頻度でマッピングソフトウェアを利用しているか?
日常的に活用しているパワーユーザーが全体の43%を占めている
2.仕事で主に利用するマッピングソフトウェアは?
MindManager(51%)がダントツのトップで、他社製品(フリーソフトウェア含む)に大きく差をつけている
これもひとえに愛用者の皆様のおかげです。この場を借りてお礼申し上げます。
3.マッピングソフトウェアの主な利用目的は?
プロジェクト計画、ブレーンストーミング、ナレッジマネジメント、ToDo管理、プレゼンテーション準備、問題解決、ノート(記録)に主に利用されている。中でも、4年前との比較ではプロジェクト計画とブレーンストーミングの伸びが著しい。
マインドマッピングがビジネス活動のどのような分野で役立つのか理解したい方は、ぜひこの調査結果から多くのヒントを得られることでしょう。
4.仕事時間中でのマッピングソフトウェアの利用時間は?
全体の66%の人たちが、自らの仕事において一日あたり1時間以上利用している
5.マッピングソフトウェアのビジネスにおける位置づけは?
仕事において必須としている人が全体の44%を占め、ついで頻繁に利用する人が35%と80%近くの人たちが必要不可欠であると感じている
6.享受できる最大の利益とは何か?
思考が明快になること、情報負荷を制御できること、情報の関係性を視覚化できること、体系化しやすいことが上位を占める
7.仕事における生産性向上率はどのくらいか?
10%-20%向上(28%)、20%-30%向上(22%)が全体の5割を占める。生産性向上に寄与しないとするのはわずか1%
8.ビジネス活動への幅広い展開を妨げる要因は何か?
認知度の不足(42%)、上司、同僚の理解不足(24%)、が全体の約70%を占める
この状況は、日本における先駆者と呼べる企業内個人ユーザーの方々からもたびたび耳にしています。
9.マップの共有頻度はどの程度か?また共有する際の形式は何を利用しているか?
頻繁(36%)、時々(32%)マップを共有し、PDF(54%)や画像(16%)、印刷(12%)形式で共有している
などなど今後の日本の市場を予測する上でも非常に興味深い結果が得られたようです。
さらに詳しい内容は、メールアドレスを入力すれば誰でも報告書(PDF版)をダウンロードできます。
英語に自信のある方はぜひ原文をお読みいただき、今後の市場動向などを想像力を働かせて予測してみてください。