さあ、いよいよビジュアルコラボレーション実践と題して、Mindjet CatalystやMindManager8を効果的に日常のビジネスシーンや業務に役立てる方法をシリーズ編でご紹介しましょう。
まず第一弾は、「相互理解編」です。
ここでは、MJ株式会社の営業マンが同社が販売するソフトウェアを使用する顧客へ訪問し、現状や問題についてヒアリングした結果を社内にフィードバックしながら製品や顧客対応の改善をはかっていくシーンを想定します。
通常、こういった場合お客様から聞き出した情報は、メモからメールやワープロのような文書情報に変換されますが、単なるメモを報告できるレベルにするにはそれ相応に時間と労力が必要です。
MindManagerのようなマッピングソフトを使ってランダムにメモを展開したとしても多くの場合は、以下の左側のイメージのようなかたちになりやすいと思います。
こうなる原因は、顧客の情報をどういった視点で整理するのかといった基準がないからです。
この基準がばらばらであったり、共有できていない場合は、こういった情報を相互に理解するというのは非常に負荷がかかります。
Mindjet Catalystのマップ共同編集機能を利用すれば、一見こういった整理されていない情報でも右側のイメージのように共通の視点に基づいてすばやく整理することができます。
以下に大まかな利用の流れを記載しておきますのでぜひ参考にしてみてください。
1.営業マンは顧客の情報(生の声)を現場で収集する(必要に応じてオンラインでも可能)
2.入手情報をCatalyst上にインポートして、協働作業しながら内容を整理する
3.回答内容を準備するため複数の関係者から情報を収集する(トピックにノートに回答を記録-遠隔地からでもOK)
4.回答資料の準備と配信(必要に応じてMindManagerを使ってアウトライン形式へ変換)
5.顧客からのフィードバックをもとにマップを更新
6.顧客の状況と全体像をチームで共有する
7.次なるアクションを検討し実行を管理する
といった感じとなります。
ビジュアルコラボレーションの本質は、このチーム内の「相互理解」をいかにすばやくかつ正しく生み出せるかという点にあります。
通常私たちは、言葉や文章で自分の理解を一生懸命他人に伝えようと努力しますが、思ったように伝わらないことがよくあります。
その原因は、伝える言葉の上位にある概念が、うまく伝わらないからなのです。
マップを使うことによって、この上位概念を上位トピックとして紐付けることができるので、共通理解を生み出しやすくまた誤解を防ぐことができるのです。
この活用例でのポイントは、なんといっても
3.回答内容を準備するため複数の関係者から情報を収集する
が時間と場所を選ばずに実行できることです。
チームの関係者に回答の期限を伝えておけば、誰でも都合のよい時間にどこからでも情報を入力・参照できるので大変便利です。回答内容をノートに記録し、必要に応じて質問記号(?)をつけることで再度の確認を促します。
こうして、マップを利用すると、最初は単なる「言葉のメモ」に過ぎなかっただったものが、チームで編集を加えることにより、
7.次なるアクションを検討し実行を管理する
では今後のアクションを検討する材料へと成長していきます。
こうした情報の変化は、私たちが日常利用しているメールやワープロ等では実現できない世界であり、わずか1枚でそれを実現できることが最大の強みであり利点です。
顧客の要件ヒアリングやインタビュー結果などをチームで理解・共有する際にぜひ活用してみてください。